2018年4月、総務省は2020年までに地方でも都市部と同様に働ける環境づくりを行っていくとしています。
これは「地域IoT実装推進ロードマップ」によるもので、今後テレワークを導入する企業数を2012年から3倍にするというものです。
現在もテレワーク導入は様々な企業で実施されていますが、実際の市場規模はどのようになっているのでしょうか?
テレワークは大企業の導入率が高い
国内テレワーク導入率における調査結果が2018年7月に発表されました。
これによると、2017年の時点で国内企業の約14万社がテレワークを導入しているとされ、導入率は4.7%となっています。
この数字だけを見ると極わずかのようにも感じられますが、大企業の導入率は中小企業に比べて高くなっています。
従業員数500人以上を抱える大企業の場合、導入率は23.6%で、499人以下の中小企業は4.7%です。
中でも、テレワークはサービス業・流通業・製造業・産業の順で導入企業数が増えていると言われています。
なぜ、大企業はここまでテレワークの導入率が高いのかというと、従業員の多様化する働き方や顧客との立地・ICT(情報通信技術)導入の格差が関係しています。
また、テレワークに適した仕事でない場合や、導入に消極的な企業も少なくありません。
中小企業の導入率が低いため、国内全体での導入が遅れている現状があります。
これは、設備投資・導入効果の把握・適正な労働管理・人事評価などが課題になっていることが理由です。
管理職・経営者のテレワークへの理解が必要になるケースも多く、簡単に導入できないのも要因となっています。
多様な働き方を推進する一方で、企業側における課題をクリアしなければ、導入へと進められないのです。
それでも今後はどの業務でテレワークを進めていけるか、企業全体で検討する必要があるでしょう。
テレワークは、勤務する場所や形態によって在宅型・施設利用型・モバイルワーク型の3つに分けられます。
この中でも在宅型が最も普及しており、今後も在宅型の運用が中心になっていくと言われています。
テレワーク導入では、ワークライフバランス向上によって生産性向上や優秀な人材の確保、労働人口減少の緩和が見込まれています。
働き方改革を実現するためにも、テレワークを企業戦略として掲げ、実現していかなければなりません。
IT端末を活用したテレワーク導入に向けて
現在、少子高齢化や労働力不足に対応するためにも、テレワーク導入が推進されています。
企業にとって、従業員が多様な生活スタイルに応じて柔軟に働ける環境づくりは必要不可欠です。
そのため、最近ではモバイル端末やテレビ会議システムなど、ICTを活用したテレワーク導入の推進も進みつつあります。
地方でも都市部のように働ける環境づくりをするために、総務省は「ふるさとテレワーク」を推進しています。
ふるさとテレワークは、地方にオフィスを構えている企業においてテレワークを活用し、都市部から地方へ従業員や仕事の流れを築いていくというものです。
これにより、育児世代や高齢者の労働参加による生産性の向上や、ワークライフバランス、地域活性化が見込まれています。
ふるさとテレワークの環境整備が進み、地方でも都市部と同じように働けるようになれば、働き手の選択肢が増えます。
今後は、中小企業によるテレワーク導入率を向上させていけなければなりません。
ふるさとテレワークは、そのための1つの手段と言えるでしょう。
ここでは、実際にテレワークを導入する企業市場や、テレワーク導入に向けた動きについてご紹介してきました。
サービス業を展開する大企業ではテレワーク導入率も高くなっていますが、国内企業全体でみるとわずか4.7%となっています。
今後はいかにして中小企業の導入率を上げていくかが焦点になるでしょう。
テレワークそのものの理解や企業側の課題を解決するためには、ふるさとテレワークが解決方法の1つになると考えられます。
テレワーク導入を検討しているという企業はこうした取り組みに目を向けてみてはいかがでしょうか。
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投稿日:2019年08月14日
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