どんな職業においても、業務効率化を図ることは企業の大きな課題です。
中でも介護業界では、業務改善によって心のゆとりが持てるようになるので介護の現場が良い環境へと結びついていきます。
今回は、介護施設でどのような業務改善を取り入れるべきか、業務効率の向上方法についてご紹介していきましょう。
介護業界で業務効率化が求められる理由
介護の現場でよく見受けられるのが、施設の利用者を自分達の業務が効率良く進むように導くという方法です。
介護の主体を利用者ではなく職員に置いて考えているやり方になります。
業務改善のために利用者の尊厳を損なうことは介護の現場では認められません。
仕事を効率化させるためにスケジュールを組んだとしても、それを利用者に押し付けることはあってはならないのです。
介護施設における業務効率化の目的は、各作業の効率のみ向上させ利用者に対する介護の時間を増やすことです。
経費削減などの課題は副次的効果と考えておきましょう。
そして、介護事業では介護記録をする業務が勤務時間の中で多くを占めています。
ほとんどの事業がこの作業を紙媒体で行っていて、特定の場所でしか作業をすることができません。
忙しい時は記録をするための人員が1人割り当てられることもあり、利用者の介護に手が回らないといった状況もあるようです。
従って、このような事態から介護現場では業務効率化の課題が強く求められているのでしょう。
介護事業で有効な業務効率化の方法
では、介護事業で有効な業務効率化はどのように行っていくべきなのでしょうか?
介護施設で使える業務効率化の方法をいくつかご紹介していきましょう。
先読みする能力を備えておく
介護の現場は「突然利用者が体調を崩した」、「部屋を出て徘徊した」など予想できないことが起こります。
そのため職員は何が起こるかを想定し、先を読む習慣を身に付けましょう。
どんな時でも余裕を持ったケアができないと、常に業務に追われバタバタと動くことになってしまいます。
目の前で行っている仕事と常に向き合うことも大切ですが、その傍らで先の行動を見越して準備しておくことも考えるようにしましょう。
引き継ぎのチームプレイを強化する
介護の現場は施設によって早番・遅番・夜勤などの勤務形態があり、交替制度を導入している施設がほとんどです。
従って業務の引き継ぎをする場面が1日の中で何度もあります。
業務の効率化を図るために、後工程でどんな内容を共有しておくべきかを常に考えて仕事をするようにします。
自分の仕事が時間までに完結できなければ、次の職員にやり残した仕事を任せることもあるでしょう。
業務を引き継ぐ人は引き継がれる人のことを考え、声掛けをしたりメモを残したりやるべきことの業務を明確化することが大切です。
チームプレイが良くなれば、利用者一人ひとりに対するケアも手厚くなります。
介護職員はチーム全体で、情報を共有するようにしましょう。
IT機器を導入する
紙媒体での記録は多くの手間や時間を要すると先ほど説明しました。
介護現場は人員不足の影響で、介護記録がままならない施設も多く、その分残業で対応しているところも少なくありません。
まだまだ介護施設ではIT化が普及していませんが、IT機器の導入は確実に業務効率化が図れるようになります。
例えば、血圧や体温測定を行う時は手書きの場合、先に記録をメモし後から介護記録に清書するといった二度手間が発生します。
しかし、ITを活用すれば測定と同時に記録システムにデータを飛ばし、自動的に時間や場所などの情報を記録できます。
これによって記録する手間も省かれ、引き継ぎでメモを残しておく必要もなくなりますし記録を共有できるようになるでしょう。
介護現場で業務の効率化に努めることは、利用者の満足度にもつながります。
IT・ICTの導入は一斉に社内整備が必要になり、費用もかかります。
しかし、職員や利用者にとってより良い環境を築くための対策でもあるので、一度検討してみてはいかがでしょうか。
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投稿日:2019年12月02日
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