不動産取引業初のPマーク取得にMylogStarを活用
抑止効果と万が一のインシデントに備えたトレーサビリティも確立
大和地所レジデンスは、大和地所グループの一員として、自社分譲マンションや戸建ての企画・販売などを手掛けている。業務において大量の顧客情報を扱う同社では、2005年4月の個人情報保護法の全面施行にあたり、プライバシーマーク(Pマーク)の取得を計画。Pマークの規格では「ログの取得・監視」が重要とされていることから、証跡管理ソリューションの導入を検討することにした。同社は複数の候補の中から、ラネクシーのクライアント操作ログ管理ソフトウェア「MylogStar(マイログスター)」を採用。不動産取引業初のPマーク取得に役立てるとともに、万が一のインシデントに備えたトレーサビリティも確立した。
使用製品: MylogStar(マイログスター)
大和地所レジデンス株式会社の導入前の課題と導入後の効果
MylogStarの採用により、確実な証跡管理が実現。2005年4月には不動産取引業で初めてPマークを取得した。さらにはインシデントが起きた際のトレーサビリティも確立している。
大量の顧客情報を扱う企業としてPマークの取得は必須
大和地所レジデンスは、同グループの総合力を活かし、用地取得から商品企画、工事施工・品質管理、販売、引渡し後の管理・アフターサービスまで一貫して行うことで、信頼性の高い住まいを提供している。2007年8月からはマンションのブランドを、「本物」「真実」を表すラテン語に起源を持つ「VERENA(ヴェレーナ)」に統一。ヨーロッパの街並みを彩る大規模建築をモチーフに、美しい集合住宅街区を創造している。
不動産取引業である同社にとって、業務で扱う大量の顧客情報の管理は以前からの課題であった。というのも、その中には氏名や住所のみならず、勤務先や年収など非常にセンシティブな情報も含まれているからだ。
そうした中、2005年4月より個人情報保護法が施行されることが決定。これは同社にとって大きな転機となった。現在、同社の情報システムの運用を担当するピースコンパイルのゼネラルマネージャー 黒川哲氏は当時について「個人情報の取り扱いに対する法的な基準が明確になり、各企業は早急な対応が求められるようになりました。そこでお客様に安心・安全を提供するべく、個人情報保護のしくみが整っている証であるプライバシーマーク(Pマーク)の取得を目指すことになったのです」と振り返る。
PCの操作に影響を与えず、使い勝手を損ねない
コストパフォーマンスにも優れた「MylogStar」を採用
大和地所レジデンスがPマークを取得するにあたり、大きなポイントとなったのが証跡管理であった。Pマークの審査では、技術的な安全管理措置の一つとして「ログの取得・監視」が重要視されている。そこで、同社は新たに証跡管理ソリューションの導入を検討することにしたのである。
「複数の製品を調査しましたが、その際には特にメールのログが確実にとれるかどうかを留意しました。顧客情報がメールに添付されて外部へ漏洩するというのが、私たちにとって一番恐れている事態ですので。I T資産管理の製品も検討しましたが、様々なセキュリティ機能でPCの操作自体に制限をかけすぎてしまうと、業務に支障を来してしまうおそれがあり、機能を利用しないのでは無駄な投資になってしまうため、候補から外しました」(黒川氏)
このように検討を進めていく中、出会ったのがラネクシーのクライアント操作ログ管理ソフトウェア「MylogStar」であった。同社 管理本部 副本部長の河合裕氏は、同製品の特長について「操作に影響を与えることなくログを自動で取得するため、PCの使い勝手を損ねません。しかも、取得できるログの範囲が広く、私たちが必要とするすべての種類が取得可能でした」と語る。
さらにコストパフォーマンスの良さも優れていたという。
「ログ取得に機能を特化したMylogStarは、IT資産管理の製品と比べるとかなりコストを抑えられました。また、この手の製品はときとして既存システムとの相性問題が懸念されますが、MylogStarではサポート体制により解決できました。これらの点を評価し、MylogStarの採用を決定しました」(河合氏)
不動産取引業初のPマーク取得を実現
インシデントに備えたトレーサビリティも確立
大和地所レジデンスはMylogStarの採用により「ログの取得・監視」という課題をクリア。2005年4月、晴れてPマークの取得(10700001)を実現した。これは不動産取引業として初の快挙である。
「Pマークの取得はもちろんですが、トレーサビリティが確立できたのも大きな効果です。これなら万が一、情報漏洩などの重大なインシデントが発生したとしても、確実に証跡を辿ることができますので」(河合氏)
現在では同社の社内にあるすべてのPCにMylogStarが導入されているが、立ち上げ時にメッセージが表示されるため、ユーザーはログをとられていることを意識するようになり、情報漏洩に対する抑止効果につながっている。また動作に影響したり、重くなったりすることがないため、ユーザーはMylogStarの存在を不快に思うことはないだろうという。
同社ではMylogStarを主にメールログの取得で活用しているが、このほか社員が取引先や用地情報を不用意に持ち出ししていないか調査することもあるそうだ。
「不動産業界においては、競合他社が知らないというだけでもその情報は大きな価値を持ちます。そこで、流出がないかどうか定期的に調べるようにしています」(河合氏)
ログ取得をユーザーに改めて意識させる必要も
分析レポートを活用して業務改善にも役立てたい
今後について大和地所レジデンスでは、分析オプションの活用を考えているという。
「一般に、セキュリティ対策は導入から時間がたつと、存在が希薄になりがちです。そこで、あらためてユーザーの意識を高めるべく、社内のWebアクセスランキングやUSBメモリへのファイルコピー回数等を公表することができればと考えています。どのようなサイトが見られているのか、あるいはファイルがどれだけコピーされているのかを社内に周知するとともに、ユーザーに自身のPC操作が常に見られているということを再度意識させ、不正行為やミスなどの抑止効果になればと考えています」(河合氏)
また、2018年7月にリリースされたMylogStar 4 から利用可能な業務分析レポートオプション「MylogStar WorkRadar(マイログスター ワークレーダー)」についても、ユーザーの業務状況把握をより身近にするために活用してみたいとのことだ。
MylogStarのメッセージ機能
Windowsログオン時や、起動から一定時間経過したときなど、特定のタイミングでユーザーの画面にポップアップメッセージを表示することができます。メッセージの表示タイミング・表示時間・メッセージ内容は任意に設定が可能です。これにより、ユーザーは利用しているPCでログが取得されていること、危険行為やミス操作も把握されていることなどがわかるため、不正行為の抑止効果が期待できます。
詳細資料
下記リンクから、こちらの導入事例のPDFをダウンロードできます。
お客様概要
- 所在地:東京都港区西新橋2-8-6
- 設立:1993年2月16日
- 資本金:4億9,000万円(2018年4月1日現在)
- 事業内容:自社分譲マンション・戸建ての企画・販売、販売受託、不動産用地開発、リノベーション分譲事業、不動産仲介、ローン事務取扱