ログの収集は無料でできる?フリーソフトやその注意点を紹介

最終更新日:2024年5月29日

無料でログ収集することは可能です。ただし、無料版のソフトには制限があるため注意しましょう。この記事では、いくつかのフリーソフトの概要や無料版の注意点、有料にすべきケースなどを紹介します。自社のニーズに合うツールを導入し、業務効率化につなげましょう。
ログ収集ソフトは不正アクセスや企業内の不正防止、トラブルの早期発見などを目的として活用されるツールです。ログ収集および管理を行うに当たっては、自社のニーズに合ったツールを選ぶことが重要となります。

この記事では、無料で使えるログ収集ツールを紹介します。併せてログ管理システムの注意点や種類、選び方などを押さえ、最適なツール選びに活用してください。

無料のログ収集ツールでできる範囲とできない範囲は?

無料のログ収集ツールは、無料トライアルの期間であれば、全ての機能を利用できることも多いでしょう。しかし、常に無料で使えるものとなると、接続台数に制限があったり、ログの収集のような簡単な機能しか使えなかったりするケースがほとんどです。一般的なログ収集ツールの機能
と、無料で利用できるかどうかを解説します。

ログのデータ収集

ログのデータ収集とは、システムやアプリケーションからログを収集し管理する機能です。ログ収集ツールの基本的な機能のため、無料ツールでも対応していることが多いです。ただし、ものによっては、収集したデータの保管期間が限られるケースもあります。

ログデータの監視・分析

ログデータの監視・分析では、収集したログをリアルタイムで監視・分析し、異常を検知の上、早期解決に導きます。アラート機能などは、無料ツールでも対応していることが多いです。また監視対象のデバイス数に制限を設け、その範囲内であれば無料としているツールもあります。

デバイス・アクセス制限

デバイス・アクセス制限では、利用できるデバイスを制限したり、一時的に特定のデバイスに利用許可を与えたりできます。情報漏洩やウイルス対策に有効ですが、主に有料ツールに搭載されている機能です。

無料で使えるログ監視ツールの選定ポイント

無料で使えるログ監視ツールを選ぶときは、どの程度まで無料で利用できるかを確認しておきましょう。またログの監視方式も確認しておく必要があります。リモートワークを導入している企業などは、遠隔のログも管理できるタイプがおすすめです。

無料でどこまで利用できるか

無料のログ監視ツールの多くは、利用できる機能や監視対象の数、処理速度、保存容量などに制限があります。また監視できる対象もハードウェアかソフトウェアか、どちらかに限られることもあります。自社にとって必要な機能や監視対象が、無料で使える範囲に収まっているかどうかを確認してから、導入を決定しましょう。アラート機能が付いているものを選ぶのもおすすめです。

ログの監視方式はどれか

ログ監視ツールには以下の2つ監視方式があります。それぞれの違いを確認し、目的に合わせて選ぶことが大切です。

エージェント型

エージェント型のログ監視ツールを使用する際は、パソコンなどの監視対象ごとに、アプリケーションのインストールが必要です。詳細なログ情報が収集できる一方で、監視対象のリソースには負荷が発生しやすい点に注意しましょう。

エージェントレス型

エージェントレス型は、インターネットの標準プロトコルを使いデータを収集するタイプです。エージェントレス型なら、監視対象ごとにアプリケーションをインストールする必要がありません。リソースにも負荷がかからないものの、取得できる情報が限られることがあるため、導入前に確認が必要です。

遠隔のログ監視や操作ができるか

リモートワークを導入したり、複数拠点があったりする会社では、遠隔にあるデバイスも監視や操作ができるタイプがおすすめです。これらがができなければ、ログ情報を知るには現地まで赴いて確認する必要が生じ、手間がかかってしまいます。安全性の観点からも、遠隔のログ監視や操作ができるツールを使うとよいでしょう。

無料ログ収集システムの注意点

無料ログ収集システムの注意点

無料のログ管理システムを利用する際には、以下のような注意点があります。

  • 必要な機能があるか
  • 台数の制限内に収まるか

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

必要な機能があるか

無料のログ管理システムは機能に制限が設けられていることが多いです。例えば、ログの自動収集を行えても、監視や分析が行えないものもあります。この場合はあくまでも起こったことの事実確認でしか行えず、不正アクセスを遮断する機能や、エラーを解消する機能はログ管理には含まれないため、別途対策をとる必要があります。
このように、導入の際は自社に必要な機能があるか事前の確認が重要です。機能の制限がデメリットとして大きいと感じる場合には、有料システムの利用も検討しましょう。

台数の制限内に収まるか

無料のログ管理システムでは、台数制限が設けられている場合が多いです。そのため、自社で使用するパソコンやシステムの台数を確認して、台数制限内に収まるか確認することが重要です。
台数制限を超えてしまうと、一部のログしか収集できず、システムの監視やトラブルシューティングに支障をきたす可能性があります。具体的な台数制限は、各製品によって異なります。

有料にすべきケース

先述の通り、無料版の制限が影響する場合は、有料システムを検討すべきです。有料のログ管理システムは、収集したログを有効活用したいときや、多様なログを収集したい場合に適しています。
無料のログ管理システムと比べると、有料のログ管理システムは、高度な検索機能や大量ログの高速処理機能を備えている場合が多いです。そのようなシステムであればすぐにログを検索し、効果的な分析とトラブルシューティングを行うことが可能です。
さらには、ログの種類が多岐にわたる場合、無料のログ管理システムだと全てのログを適切に取得できない可能性があります。大規模企業などは多数のシステムが稼働しているため、これに当てはまるケースも多いでしょう。このようなときも、ログの全体像を把握しやすい有料システムを活用するのがおすすめです。

ログ管理システムの種類

ログ管理システムには3つの種類があります。

  • クラウド型
  • オンプレミス型
  • クラウド型・オンプレミス型両対応

一つずつ見ていきましょう。

クラウド型

クラウド型のログ管理システムでは、サービス提供元のサーバーにアクセスし、機能やサービスを利用します。自社にサーバーを構築する必要がないため、導入時のコストを抑えられるのが大きなメリットです。しかし料金体系が月額制で、ユーザー数で変動する可能性もあり、長期的な目線で見るとオンプレミス型よりもコストがかかる場合もあります。

オンプレミス型

オンプレミス型のシステムでは、社内などにサーバーを設置し、システムを構築して機能やサービスを利用します。サーバーやネットワーク機器などを用意して設置工事も行うため、ある程度の初期コストがかかることの多い方法です。しかし、担当者の人件費と光熱費で運用できるため、長期的に見ると、月額課金制のクラウド型よりも運用コストを抑えられる場合があります。

クラウド型・オンプレミス型両対応

クラウド型・オンプレミス型両対応のシステムでは、企業のニーズに応じてクラウド型またはオンプレミス型を選択できます。クラウド型・やオンプレミス型の両方のログをまとめて管理したい場合などに便利です。

ログ管理システムの選び方

ログ管理システムには特定のログに絞ったものや、さまざまなログを収集し管理・分析するものがあります。自社にとって重要なログを収集するため、必要なログの優先順位を決めることが重要です。

クラウド型かオンプレミス型か両対応かを選ぶ

先述の通り、クラウド型は導入コストが安価で導入期間も短いですが、利用料が台数によって変動することがあります。オンプレミス型は導入コストが高い一方で、運用コストは安価で自社のニーズにも比較的対応しやすいです。自社の予算や運用体制に合わせて、適切な方式を選びましょう。迷う場合は、両対応のものにするのも一つの手です。

ログ収集のタイミングと容量の確認

リアルタイムでログを収集したい場合は、それに対応したシステムを選びます。収集するログの種類が多い場合は、十分なデータ量に対応できるか確認が必要です。
また、ログの保存期間も確認しておきましょう。ログの保存期間が短いと、問題が発生した際に過去のログを確認できなくなり、原因を特定できずに終わってしまう可能性があります。

最新のランキングや製品情報の確認

ログ管理システムは、さまざまな製品が販売されています。最新のランキングや製品情報を確認することで、特定の製品の傾向や人気なども把握できるでしょう。また製品を紹介するサイトなどを活用することで、各製品の特徴やメリット・デメリットを比較検討できます。
自社のニーズに合ったシステムを選び、効果的に活用しましょう。

ログ管理ツールのメリット

ログ管理ツールを導入する大きなメリットは、トラブルを早期発見したり、企業のセキュリティ対策を強化できたりする点にあります。また年中無休でログの管理が可能となるため、運用保守業務の効率化にも役立ちます。さらには、機器の処理負担を確認できることも重要です。それぞれのメリットについて、詳しく解説します。

トラブルを早期発見できる

ログ管理ツールを導入すれば、異常の発生や前兆をすぐに確認できます。時間帯にもよりますが、万が一システムが止まってしまった場合は、復旧するまでの間にはいくつかの社内業務も止めざるを得ないでしょう。また顧客向けのシステムで障害が多く発生すれば、顧客満足度にも悪い影響が生まれかねません。発生したトラブルのパターン化ができれば、有事の際も迅速な対応が可能です。

運用保守業務を効率化できる

ログは手作業でも収集することも不可能ではありませんが、利用端末が多い企業の場合、現実的な方法とはいえません。
その点ログ監視ツールなら、24時間365日ログの収集・管理・モニタリングが可能です。異常も原則事前に設定した方法(パトライトの点滅、メール・チャットでの通知など)ですぐに共有されるため、運用保守業務の効率化も期待できます。

企業のセキュリティを強化できる

ログ管理ツールではいつ・誰が・どこで・何をしたかという詳細な利用記録を残すことで、不正操作やアクセスを一目で確認できます。また、ログが監視されていることを事前に周知すれば不正行為の抑止力にもなり、セキュリティ事故を防げるでしょう。万が一情報が漏洩した場合も、ログデータは証拠として提出可能です。

機器の処理負担を確認できる

ログを逐一管理するため、機器の稼働状況の可視化も可能です。稼働状況が分かれば、部門の業務内容に対し機器の処理能力が追いついているかも確認できます。時間のかかる処理が多い部門であればサーバーを強化するなど、業務効率の向上も期待できます。

ログ管理ツールのデメリット

ログ管理ツールの導入では収集したログの確認など、新たな業務が発生します。また、些細なエラーも検知していれば確認に時間がかかるため、かえって業務効率が落ちる恐れもあります。それぞれ、詳しくは以下の通りです。

金銭的・人的導入コストがかかる

ログ管理ツールは無料で導入しても、収集したログを確認したり分析したりなどの業務を行う新たな人的コストが発生します。また、有料ツールを導入する場合、初期費用や月額利用料などの支払いが必要です。ログデータを保存しておくのであれば、保存先の確保も必要となるでしょう。

業務が非効率になる恐れがある

些細なエラーまで検知し警告するようにすると、確認の時間が増え、かえって業務効率が悪化する恐れもあります。業務を効率化しつつ重大なエラーを見逃さないためにも、ログ管理ツールで監視する範囲の明確化が必要です。

【まとめ】

無料版の制限に注意!MylogStarは無料トライアルで全機能を体験できる!

ログ収集は無料で行えるツールもありますが、使える機能には基本的に制限があります。必要な機能や台数制限を確認した上で利用し、必要に応じて有料版も検討することが大切です。ログ管理はセキュリティ対策の一環として重要なため、自社のニーズに合ったシステムを選びましょう。
MylogStarはログ監視に当たって有用なツールです。30日間の無料トライアル期間があり、全機能が利用可能です。ぜひお試しいただき、実際の使用感を体験してみてください。

PC操作ログの収集・管理ソフトウェア
MylogStar (マイログスター )

MylogStarは、情報漏えい対策、および、万が一情報漏えいが発生した際の原因究明や拡散防止に有効なPC操作ログ管理専用ソフトウェアとして2008年の販売開始以来、高いログ収集能力が評価され、数多くの企業・団体にご導入いただいております。

ログ管理の必要性・サービスの選び方

MylogStar ラインナップ

1台のスタンドアロンPCからクライアント30,000台のエンタープライズシステムまで、規模やコストに合わせた様々なラインナップでログ管理をサポートします。

クライアントサーバー型
管理サーバーで監視対象のログを一元管理​

スタンドアロン型
監視対象マシン内でログ管理を完結。管理サーバーは不要​

Mylogstar
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この記事を書いた人

株式会社ラネクシー MylogStar担当者

20年以上にわたりログと向き合い、活用方法を模索し続けているMylogStarの製品担当。
新たな活用方法はないかどうか最新のトレンドにアンテナを張り、皆さまに役立つ情報をお届けします!