更新日:2024年8月2日
企業の運営に欠かせない「ログ管理」。
適切なログ管理は業務の安全性を確保し、セキュリティ対策を強化するために必須です。しかし、手作業でのログ管理は時間と労力がかかります。そこで、ログ管理システムの導入が効果的です。本記事では、ログ管理の基本やその重要性、導入することで得られるメリットについて詳しく解説します。ログ管理システムを活用して効率的にセキュリティを強化し、自社の運営をより安全に進めましょう。
こんな疑問を
お持ちでないでしょうか。
- なぜログ管理が必要なのか?
- もっとよい管理方法はないのだろうか?
- 今のログ管理ソフトで大丈夫なんだろうか?
「ログ管理って何?」という方から、さらに活用したい方まで
当ページではログ管理をわかりやすく解説しています。
目次
ログ管理の基本
「ログ」って何のこと?という方や、ログ管理ソフトのメリットを知りたい方へ、
「ログ管理」がなぜ必要で、どんな役に立つのかを、わかりやすくご説明します。
ログとはそもそも何か?
ログを見ると…
ログとは、コンピュータの利用状況やデータ通信など履歴や情報の記録を取る事です。例えば皆さんがパソコンを使うと、どんなソフトを使ったのか、どのファイルを開いたのかなどの情報がパソコン上に記録されます。また、インターネットを使ってWebサイトを見た際にも、何月何日にどのページを見たのかというような記録が残ります。さらに、特別なシステムを使えば、より詳しい情報を収集することができます。こうして集められたパソコンの使用履歴を「ログ」と呼びます。ログには非常に多くの情報が含まれており、詳しく調べれば、誰が、いつ、パソコン上でどんな作業をしていたのかということがわかるようになっています。
ログの種類について
ログオン・ログオフログ
ログオン・ログオフログとは、パソコンにログオン・ログオフした記録のことです。ログオン・ログオフログをチェックすれば、パソコンの稼働状況を確認できるため、テレワーク中の勤怠管理などに役立ちます。
ファイル操作ログ
ファイル操作ログとは、パソコンに保管されたファイルの操作状況を示したログです。誰が・いつ・どのファイルをどのように操作したかが分かるので、不正な閲覧や改ざん、コピーなどの防止に活用されます。
Webアクセスログ
Webアクセスログとは、Webサイトの閲覧や、サイトへの書き込みなどを記録した ログです。サイトにアップロード、またはサイトからダウンロードしたファイルなどの履歴も確認できます。
外部ストレージのログ
外部ストレージのログは、USBメモリなど、パソコンに接続された外部ストレージに関するログです。外部ストレージの接続履歴や、外部ストレージから読み取ったファイルの履歴を確認することができます。
印刷ログ
印刷ログとは、パソコンのデータを印刷した履歴が分かるログです。どのファイルがいつ、何枚印刷されたのかをチェックできるため、不正な情報持ち出しの監視に効果的です。
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何故ログ管理が必要なのか?
会社や学校など、何人ものユーザーがパソコンを使うような環境の場合、ログの量は膨大なものとなります。たとえば、ある日時にあるユーザーが特定のファイルを使用したかどうか調べたい場合、全部のログを調べることは非常な手間となります。これを補助するのがログ管理ソフトです。ログを調べることによって、いつ、誰が、どんな作業をしたのかを正確に把握できますので、不正な使い方の防止や、問題が発生したときの原因の特定を行うことができます。
ログ管理の目的
一般的なITシステムは、単一の機器ではなく、複数の機器を組み合わせて構築されています。それぞれの機器は個別にログを出力しますが、システム全体のログを確認することが重要です。これは、各機器のログよりもシステム全体の動きを把握するために役立ちます。こうすることで、障害発生時の調査やセキュリティ対策の立案が容易になります。 ログ管理は、情報漏洩などのセキュリティインシデント対応にも欠かせません。2022年に改正された個人情報保護法により、個人情報の取り扱いが厳格化されました。情報漏洩が発生した場合、委員会への報告と本人への通知が義務付けられています。そのため、「誰が・どのデータに対して・何を行ったか」という操作履歴を取得し、不正な操作をリアルタイムで察知し、対策する体制づくりが重要です。
ログ管理で何ができるのか?
ログ管理ソフトはパソコンに標準で備わっているログ収集のほかに、さらに詳しい情報の収集を集めることを可能にします。また、集めたデータを分析し、管理者がわかりやすいようにレポート表示します。さらに、補助的な機能として、収集したログの圧縮、リアルタイムにログを監視するモニタリング機能、ログの不正な改ざんを防ぐ機能など、管理者が必要とする様々な機能を提供します。
ログの圧縮
日々大量に発生するログデータが一定以上増えることのないよう圧縮して別領域に移動します。
モニタリング
管理者が設定した監視ポリシーに対し、違反操作が行われた場合はリアルタイムでアラート通知することができます。
改ざん防止
取得したログの暗号化、ログ管理ソフトのクライアントからの停止不可、ログ保存フォルダをクライアントから閲覧不可にすることで改ざんできないようになっています。
どのような効果が得られるのか?
インターネットやUSBメモリなどを介した個人情報漏えいの防止は、企業や組織が最大限に力を注ぐべき課題です。ログ管理を行うことによって、これらのリスクを未然に防ぐことが可能になります。また、万が一情報漏えいが発生した場合でも、ログを調べることにより原因の究明や拡散の防止がすばやく行えます。ログ管理システムを導入するだけで、業務と関係の無い用途でパソコンを使うユーザーが減り、業務の効率化とコスト削減といった抑止効果も期待できるでしょう。
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ログ管理のメリットについて
情報漏洩・内部不正の防止になる
ログ管理による監視と検知により、異常を早期に発見し、トレースと証拠保全でその後の対応を迅速に行うことが可能です。 また、ログ管理システムを導入していると周知することで、従業員等による内部不正の防止にも繋がります。
労働状況の管理ができる
ログ管理を導入することで、従業員がいつパソコンにログオンし、ログオフしたのかが可視化できるようになります。 また、アプリごとの操作時間等も取得できるため、どういった作業に時間がかかってしまっているのかが見えるようになり、労働状況の改善を図ることが出来ます。
システムマネジメント品質の向上・システムの安定化
ログ管理によって、システムの異常を早期に発見することができるため、障害発生時の解決までの時間が短縮され、サービスの信頼性や可用性が向上します。 トラブルシューティングが効果的に行えることでリソースの最適化や負荷のバランス調整も容易になります。また、セキュリティイベントの監視と検出も強化されるため、セキュリティの脆弱性が低減されます。さらに、規制要件を満たすための必要な手段としても機能し、監査や規制機関とのコンプライアンスを確保します。
上記のことから、トラブルシューティングやリソースの最適化を通じて、システムの安定性を向上させ、セキュリティの強化も図ります。
ログ管理のデメリットについて
ログ管理環境の構築にコストや工数が必要
ログ管理は、大量のログを収集・保存する必要があるため、適切なストレージやネットワークインフラの整備が必要です。それに加えて、ログの可視化や解析を行うためのツールやシステムの導入も必要です。これらの作業には専門知識や経験が必要であり、それに伴うコストや工数が発生します。また、システムの規模や複雑さによっては、ログ管理システムの構築や運用に必要な人員やリソースが増加し、さらなるコストや工数が必要となる場合もあります。そのため、ログ管理システムを導入する際には、これらのコストや工数を考慮し、適切な計画と予算を立てる必要があります。
ログ管理だけでは完全なセキュリティ対策にはならない
ログ管理は重要なセキュリティ項目ですが、それだけでは完全なセキュリティ対策とは言えません。まず、ログは過去の出来事を記録するものであり、リアルタイムの攻撃に対処するのには限界があります。攻撃が発生してからログを分析し、対応するには時間がかかるため、即座に対応できない場合もあります。 また、ログに記録される情報には限界があります。ログに記録されない活動や攻撃手法も存在し、それらを検知するためには他のセキュリティ対策も必要です。さらに、ログの生成や収集が十分に構成されていない場合、攻撃者はログを改ざんしたり、ログを無効化する手法を利用することができます。そのため、ログ管理システムだけでなく、セキュリティイベントのリアルタイム検知や防御、さらにはログの保護や整合性の確保など、多層的なセキュリティ対策が必要です。総合的なセキュリティ戦略を構築するためには、ログ管理システムを補完する他のセキュリティ技術やプロセスと組み合わせることが重要です。
課題・メリット別ログ管理ツールの導入事例
不正操作・情報漏えい予防
都立町田高等学校では、ログ監視ツールの導入を周知することで不正操作への抑止力に繋げています。 同校では生徒向けの端末にログ監視ツールを導入。併せてログ監視ツールの導入を全生徒へと周知することでルールから逸脱した利用の抑止に成功しました。 機能制限などを行う場合と違い、自主性を育むことができる点や生徒向け端末の活用方法発展に繋がる点も大きなメリットとしています。
navigate_next導入事例:都立町田高等学校
業務効率化・業務改善
大手食品メーカーのミツカングループでは、「アプリケーションログ」を活用して約6000万円の経費削減に成功しています。 同社では、全従業員の業務端末入れ替えに伴い、「アプリケーションログ」を用いて有料アプリケーションの利用状況を調査しました。 その結果、入れ替え時に実際の利用者数に合わせた有料アプリケーションの購入へと繋げることができ、総額6000万円の経費削減に成功しました。
navigate_next導入事例:ミツカングループ
働き方改革に対応したセキュリティ強化
大手広告グループの統括会社である電通デジタル・ホールディングスでは、ログ監視ツールを導入することでITインフラの共通化やオフィスファシリティなどの実現に成功しています。 同社ではグループ会社の連携強化と業務の効率化に伴い、セキュリティ課題が浮上。業務効率を落とさずにセキュリティを向上させる手法としてログ監視ツールを導入しました。
navigate_next導入事例:電通デジタル・ホールディングス
障害の発生や障害の前兆等のトラブル早期発見
地図情報を取り扱う第一航業では、ログ監視ツールの導入によりトレーサビリティシステムの構築に成功し、アラート機能による効率的な運用も実現しました。 同社では機密情報保護の重要性が高まり、トレーサビリティシステムの構築を検討。既存のバックアップだけでは後手になってしまうため、操作の追跡だけでなくアラート機能による早期発見や周知による抑止力としても期待できるログ監視ツールを導入しました。
navigate_next導入事例:第一航業
インシデント発生時の証拠を残せる
ソフトウェアメーカーのセイ・テクノロジーズでは、インシデント発生時に正当性を証明するため、「アクセスログ」をはじめとしたログの取得をしています。 同社ではサポートの一環として顧客のサーバーを操作する機会があり、そこでインシデントが発生した際の原因を明確にする必要がありました。 そこでログ監視ツールを導入し、操作内容の証拠とすることでインシデント発生時の正当性の備えとすることができました。
navigate_next導入事例:セイ・テクノロジーズ
まとめ
- ログ管理をする目的をまずは整理しましょう
- ログ管理することによって何が把握できるかを知りましょう
- ログ管理によりどんな効果が得られるかを把握しましょう
ログ管理、あなたはどっち派?
サーバーアクセスログ管理 or PC操作ログ管理
情報漏えい対策としてログ管理システムの導入を検討する際、システムの規模や運用法によって「サーバーアクセスログ管理」と「PC操作ログ管理」のどちらを選択するのかを考える必要があります。それぞれ得意とする分野と苦手な部分がありますので、こちらの情報を参考に、お客様の環境にあった操作ログ管理法を見つけてください。
サーバアクセスログ管理
ユーザーが利用するファイルサーバー側でログを取得して管理する方法。サーバとPC間のやりとりをログとして取得可能です。
メリット
- ユーザーがファイルサーバーの共有フォルダーで行った操作ログを取得出来ます
- サーバーのみを管理すれば良いため、導入/運用が比較的容易です
デメリット
- ユーザーのすべての行動のログを取得することは出来ません
サーバアクセスログ管理の製品ラインナップ
MylogStar FileServer
低価格で高機能を実現するサーバーアクセスログ管理製品です。監視対象のサーバーにインストールすることで、ピンポイントにサーバーを監視することが可能です。ログ管理用の専用サーバーやPCへのエージェントインストールは不要です。
- 「MylogStar FileServer」は300Client以下の環境で、ご利用いただくことを前提とした商品です。
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MylogStar Enterprise ※ MylogStar Agent for Server
複数サーバーの一元管理や、大規模ユーザー(300名以上)が利用するファイルサーバーの監視といった用途には、MylogStar Enterpriseの「MylogStar Agent for Server」でのログ収集・管理がお勧めです。監視対象にMylogStar Agent for Serverをインストールすることにより、精度の高いログを収集して管理サーバーで一元的なログ管理を実現します。
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PC操作ログ管理
ユーザーが操作するクライアントPC側でログを取得して管理する方法。PCを介して行われた全ての行動をログとして取得できる
メリット
- クライアントPCで行ったすべての操作ログを取得するため、行動把握が正確。
- 従業員のPCの利用実態を把握したいときに詳細な把握ができるためサーバーアクセスログよりもより深く把握できる
デメリット
- 初期導入時、各クライアントPCに監視Agentをインストールする必要がある
PC操作ログ管理の製品ラインナップ
MylogStar Cloud
MylogStar Cloud は、企業内での管理サーバーの準備や煩雑な事前設定などは不要で「かんたん」に導入・利用が可能! 担当者にシステム構築の知識がなくても運用することが可能です。さらにハイパフォーマンスなログを活用したレポートで業務分析も可能です。
navigate_next詳細はこちら
MylogStar Desktop
ネットワークに接続できないPCや小規模拠点など、対象PCの台数が少ない環境に最適なラインナップです。管理サーバーは不要で対象PCへソフトウェアをインストールだけで手軽に実施できます。24,000円/1台の低コストでハイレベルなログ収集力と管理機能をご提供します。
navigate_next詳細はこちら
MylogStar Enterprise ※ MylogStar Agent
複数台のクライアントPCの一元管理にお勧めです。MylogStar Enterprise でクライアントPCを監視する場合は、監視対象にMylogStar Agent をインストールすることで、精度の高いログを収集し管理サーバーで一元的なログ管理を実現します。 MylogStar Enterprise は MylogStarが持つ全ての「ログ収集」「ログ管理」機能をご提供いたします。
navigate_next詳細はこちら
ログ管理で情報セキュリティ予防!
業務効率を下げない情報セキュリティ対策
情報漏えい対策としてログ管理システムの導入を検討する際、システムの規模や運用法によって「サーバーアクセスログ管理」と「PC操作ログ管理」のどちらを選択するのかを考える必要があります。それぞれ得意とする分野と苦手な部分がありますので、こちらの情報を参考に、お客様の環境にあった操作ログ管理法を見つけてください。
PC操作ログの収集・管理ソフトウェア
MylogStar (マイログスター )
MylogStarは、情報漏えい対策、および、万が一情報漏えいが発生した際の原因究明や拡散防止に有効なPC操作ログ管理専用ソフトウェアとして2008年の販売開始以来、高いログ収集能力が評価され、数多くの企業・団体にご導入いただいております。
MylogStar ラインナップ
1台のスタンドアロンPCからクライアント30,000台のエンタープライズシステムまで、規模やコストに合わせた様々なラインナップでログ管理をサポートします。
クライアントサーバー型
管理サーバーで監視対象のログを一元管理
スタンドアロン型
監視対象マシン内でログ管理を完結。管理サーバーは不要
Mylogstar
30日間無料トライアル
- 業界トップクラスの操作ログ収集力を体験
- シリーズの最新トライアルを全ラインナップ提供
- トライアル版から製品版として継続利用が可能(希望企業様のみ)
MylogStar Cloud (マイログスター クラウド)
PC操作ログをクラウドで管理
管理サーバーの準備や煩雑な事前設定などは不要で「かんたん」に導入・利用が可能
▼ こんな人におすすめ
- システム構築ができる人材がいない
- 導入も運用もかんたんに行いたい
- 費用はあまりかけられない
MylogStar Enterprise (マイログスター エンタープライズ)
監視対象の記録を管理サーバーで一元管理
物理 / VDI / SBCすべての環境に対応、最大3万クライアントまで管理可能。
▼ こんな人におすすめ
- 管理するサーバーやPCの台数が多い
- 様々な環境が混在している
MylogStar FileServer (マイログスター ファイルサーバー)
監視対象のServerOSへのスタンドアロン管理(管理サーバーレスで導入/運用が可能)
ファイルサーバーの共有フォルダのファイル操作を記録、ファイルサーバーアクセスログ管理を実現
▼ こんな人におすすめ
- ファイルサーバーのみ監視したい
- ファイルサーバーのセキュリティを保ちたい
MylogStar Desktop (マイログスター デスクトップ)
監視対象のClientOSへのスタンドアロン管理(管理サーバーレスで導入/運用が可能)
PC1台からの操作ログ管理。ネットワークのない物理環境でもログ管理を実現
▼ こんな人におすすめ
- ネットワーク接続できないPCのログを取りたい
- 1~10台程度の小規模拠点で導入したい