01. 労働環境改善に役立つ?働き方改革の目的や背景とは

近年では、過酷な労働環境を改善して欲しいという声が多く、働き方改革を進めている企業も徐々に増えてきました。
長時間労働や非正規雇用労働者に対する対応が問題視される中、政府は働き方改革を進めています。
今回は、そんな働き方改革の目的や働き方改革が必要とされる背景についてご紹介していきましょう。

働き方改革の目的

働き方改革とは、一億総活躍社会実現に向けた取り組みの1つとして、厚生労働省が進める法案です。
具体的な内容は、人々のワークライフバランスを向上させ、労働者自身の能力や意思が尊重された働き方を選択できる社会づくりをしていくということでもあります。
様々な働き方を可能にすることで、労働者の立場に立って活躍しやすい労働環境を提供し、格差を軽減しようと考えているのです。
長時間労働是正や、非正規雇用労働者における処遇改善も働き方改革の取り組みの1つとなっています。

働き方改革が必要とされる背景

では、なぜ働き方改革が必要とされるようになったのでしょうか?
その背景には、圧倒的な労働力人口の減少・少子高齢化・長時間労働者の増加などが挙げられます。

労働力人口の減少

働き方改革に関する法案がまとめられ、目標として設定された理由の1つに、労働力人口の減少が挙げられます。
一般的に労働力の主力とされる生産年齢人口は15歳~64歳と言われていますが、2060年になると生産年齢人口はピーク時に比べ約半分の4400万人程度になると言われています。
しかし、日本の労働力人口は今後も改善される見込みがありません。
そのため、働き方改革により、労働力人口の確保を早急に進めていく必要があるのです。

少子高齢化

少子高齢化が進む日本では、2060年になると総人口の約4割が65歳以上になることが予想されています。
晩婚化や晩産化が進んだことで出生率は減少し続けているため、2060年には合計特殊出生率が1.35になるとされているのです。
出生率の背景には女性の労働参加や残業時間の増加・待機児童など様々な問題が絡み合っています。

長時間労働者増加

上記でも触れましたが、近年は長時間労働が深刻化しています。
そもそも日本は世界各国と比較しても労働時間が長いと言われており、過酷な労働による過労死がニュースでも取り上げられているような現状もあります。
元々1日8時間・週40時間までの労働というのが労働基準法で決められていますが、特別条項に基づき、無制限に働かせている企業もあるようです。
働き方改革によって時間外労働の上限を決め、それ以上労働させた場合には罰則を設ける方針も明らかになっていますが、時間外労働をせざるを得ない企業も多く、これにも様々な意見が飛び交っています。

このような背景を踏まえ、働き方改革は必要性を訴える労働者も非常に多いです。
しかし、柔軟な働き方がしやすい職場環境に整え、女性が子育てをしながらも働きやすい社会にしていくこと、また医療現場や教育現場といった特殊な職種での労働環境是正や高齢者の就業促進など、今後の課題も山積みとなっています。
賃金引上げや労働生産性向上に向けた取り組みも重要視されている中で、企業側の課題も多く、働き方改革の取り組みがスムーズにはいかないだろうとの見方もあります。
ただ、長時間労働や非正規雇用と正社員との格差、労働人口不足などの改善は最も重要な課題であるのは間違いないでしょう。
働き手・出生率・労働生産性向上は、これらの課題に直結するものでもあります。
働き方改革は、多様化する働き方に対応すべく制定された法案なのです。

働き方改革は、大手企業だけでなく、中小企業にも求められている取り組みでもあります。
働き方改革により、労働環境・状況が改善され、多くの労働者が働きやすい社会にしていくことが求められているのです。

投稿日:2018年12月05日

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