10. 働き方改革で助成金・補助金を活用するには?

国や自治体では、働き方改革を推進するべく、企業への助成金や補助金を支給しています。
従業員の働き方を改善することは、企業にとって優秀な人材の労働力を活かし、成長していくために必要なことでもあります。
助成金や補助金は、業種や個人・法人などに関わらず申請することが可能なものもあり、働き方を変えたいという事業主を支援するものでもあるのです。
そこで今回は、働き方改革に関連する助成金・補助金についてご紹介していきましょう。

働き方改革宣言奨励事業・IT導入補助金

働き方改革宣言奨励事業

働き方改革宣言奨励事業は、企業が従業員にとって働きやすい環境を整えるために働き方を変える際、それらにかかる経費を助成してくれるという仕組みになっています。
業種や法人・個人関係なく申請することができますが、従業員の長時間労働削減や年次有給休暇の取得などに向けて、2~3年後の目標や方針、取り組みを決める必要があります。
そのため、雇用する従業員の働き方・休み方については現状を把握した上で改善しなければなりません。
長時間労働がほとんどない場合や、年次有給休暇の取得率が高いなどの現状があっても、労働者にとって働きやすい環境づくりのため、今以上に改善を図ることが大切なのです。
働き方改革宣言奨励金は、働き方改革宣言事業・制度整備事業において条件を満たせば、最大60万円の助成金を受け取ることができます。

IT導入補助金

IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者の生産性向上を支援するため、ソフトウェアやサービスなどのITツール導入経費の一部を補助される仕組みとなっています。
ITツールには、勤怠管理や就業管理はもちろん、残業・時間外作業管理・CADツールなどとして活用することができるため、長時間労働是正につながります。
また、残業削減につながれば上記の時間外労働等改善助成金も受け取ることができるので、IT導入補助金と同時に検討するのも良いでしょう。

従業員の雇用に悩んだら?

条件さえクリアできれば、以下のような助成金を得ることも可能です。

時間外労働等改善助成金

これは、中小企業や小規模事業者が従業員の時間外労働の上限規制に対応するための助成金です。
働き方改革の大きな目標になっている長時間労働是正において、生産性を高めながら労働時間短縮に取り組もうとする事業主が活用できます。

人材開発支援助成金

雇用する従業員のキャリア形成のための助成金で、小規模事業においてもキャリア育成における条件を満たせば、助成を受けることができます。
仕事をする上で必要となる専門知識や技能などを習得するために、研修や訓練を実施することで受け取れるものです。

トライアル雇用助成金

ハローワークを通して、安定した就職が難しいとされる人材を一定期間試行雇用した場合に受け取ることができる助成金です。
より多くの人々の雇用機会を生み出すことになるため、積極的に取り組む企業も多いです。

この他にも、自治体によって働き方改革における取り組みで助成金を提供している場合があります。
助成金や補助金を上手く活用することで、より働き方改革を積極的に導入していくことができるでしょう。

今回は、働き方改革に関する助成金・補助金についてご紹介してきました。
国や自治体のホームページだけでなく、助成金・補助金のポータルサイトでも細かく紹介されているところもあります。
このような助成金や補助金を活用したいと考えている場合は、まずそれらの中から条件に合うものを探す必要があるでしょう。
詳しく知りたいという時は、社会保険労務士に相談するのも1つの方法です。
働き方改革に取り組み、従業員の多様な働き方に柔軟に対応できるよう、働きやすい環境整備に努めてみてはいかがでしょうか?

投稿日:2019年03月04日

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