テレワークとは会社以外の場所で、時間にとらわれず業務を行う働き方です。
企業と労働者の両者に多くのメリットがあると期待されており、国は認知拡大と普及の推進に取り組んでいます。
その施策として、テレワークを導入する企業に向けた助成金・補助金制度はいくつもあります。
今回は国や自治体などで行われている、テレワークの助成金についてご紹介しましょう。
職場意識改善助成金(テレワークコース)について
労働者が働く上で抱える負担を軽減し、効率良く就労できる環境改善に取り組む中小企業を対象にした厚生労働省を行う助成制度です。
取り組み内容に応じて様々なコースがあり、テレワークコースは導入を浸透させる対策を行った事業主に対して行われます。
例えば、テレワーク用の通信機器やクラウドサービスの導入、就業規則などの変更、周知活動など取り組みを行った事業主に、導入や実施にかかる一部費用を支援します。
平成29年にテレワークの短時間実施でも対象となり、また1つの事業所におき2回まで受給可能となり、支給対象の幅が拡大しました。
支給される金額
助成制度ではテレワークの成果目標が設定されており、達成状況に応じて支給額や補助率が変わります。
補助率は成果目標をクリアしている場合は経費の3/4、未達成の場合は経費の1/2となります。
労働者1人あたりの上限は達成で15万円、未達成で10万円、事業所の上限は達成で150万円、未達成で100万円です。
対象となる経費は、謝金、旅費、借損費、会議費、雑役務費、印刷製本費、設備費、機械装置等購入費、委託費です。
受給額が「対象経費の合計額×補助率」で算出でき、上限を超える場合は上限額で助成されます。
達成するべき成果目標
事業主は1ヶ月~6ヶ月の評価期間を設定し、成果目標を達成しなければなりません。
テレワークは労働時間の改善やワークライフバランスの推進に期待されているので、国は次の目標を定めています。
- 評価期間中、1回以上は対象となる従業員全員にテレワークを実施
- 評価期間中、対象従業員がテレワークを行った日数の週間平均が1日以上
- 従業員の年次有給取得数が前年よりも4日以上増加、もしくは従業員の月間平均所定外労働時間数が前年よりも5時間以上削減
ふるさとテレワーク推進事業
地方部でテレワークを行う環境を整えたい自治体や、民間企業に対して一部費用を補助する総務省が行う事業です。
具体的には、テレワークを行う拠点となるサテライトオフィスやテレワークセンターの設置を支援するもので、年に一度、総務省が一般公募しています。
支給される金額
サテライトオフィスやテレワークセンターの設置にかかった経費が助成対象です。
例えば、物品費、人件費、旅費、一般管理費、事業費などが該当します。
補助率は上限3000万円の定額補助となっており、事業費の下限額は100万円です。
事務所の要件
ふるさとテレワーク推進事業に公募するためには、提案書の提出が必要です。
その後に書類審査や外部からの評価が行われ、採択候補先が選ばれます。
また、公募の申し込みを行う際は、様々な要件を満たさなければなりません。
例えば、サテライトオフィスで長期的に働く労働者がいなければテレワークは成立しません。
また、サテライトオフィスの設置先も満たすべき要件で、交付要綱を順守すること、また一部の地域を除いて設置することを条件にしています。
次の地域ではサテライトオフィスの設置が不可能となっています。
首都圏
既成市街地もしくは近郊整備地帯
中部圏
法律で決められた名古屋市の特定区域
近畿圏
近畿圏整備方で定められた既成都市区域
この他にも「IT導入補助金」や「時間外労働等改善助成金(テレワークコース)」など様々な助成・補助金制度が用意されています。
どれも満たすべき要件や目標が設定されていますが、テレワークを積極的に導入した企業にとって嬉しい制度です。
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投稿日:2019年07月01日
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