日本政府が「働き方改革」を推進していることはご存知の方も多いでしょう。
しかし、「働き方改革実行計画工程表」にテレワークを推奨している項目があることは意外と知られていません。
働き方改革は就労者の置かれた個々の事情によって、多様な働き方を選択できる社会を実現させることを目指しています。
この目的を達成するために実際にテレワークを導入している企業が多数ありますが、今回は「航空会社」「自動車メーカー」「インターネット会社」の導入企業について紹介していきましょう。
テレワーク導入事例1:某大手航空会社C
某大手航空会社のC社はこれまでフレックス制度や個人で日ごとに勤務時間帯を選べる制度を導入するなど、従業員のライフスタイルに合わせてメリハリのある働き方に取り組んできました。
そして、より一層働き方改革に貢献できるよう7月24日を「テレワーク・デイ」としました。
この日最大約300名の従業員が終日または午前中、テレワークに取り組みます。
この日程は当初2020年の東京オリンピック開会式を予定していました。
また、テレワーク・デイの他に「時差Biz」や「ワーケーション」などを実施するなど従業員全体の働き方改革や意識改革に貢献しています。
時差Bizは、朝8:00~10:00までの通勤混雑時間帯を避けるための制度で、従業員が時差出勤に取り組みます。
通勤ラッシュの緩和の目的もありますが、従業員が通勤ラッシュで失う心身のエネルギーを業務に回すことも大きな目的です。
これによって最終的に東京オリンピックの交通混雑緩和に寄付することができるでしょう。
さらにワーケーションでは、国内外や従業員の帰省先、地方などでテレワークを実施する取り組みもあり、早朝や夕方以降の時間を自由に過ごすことで業務の活力につなげることが狙いとなっています。
ワーケーションによって従業員が旅行に行く機会を増やし、家族との時間が増えることも期待されているようです。
テレワーク導入事例:某大手自動車メーカーD
某大手自動車メーカーのD社は2015年4月からテレワークを実施しています。
妊娠中の女性従業員や子育て中の男女従業員を対象に、オフィス外での仕事を認めるといった内容です。
自動車メーカーのテレワーク制度は、週に2時間以上出社していれば利用できる仕組みになっており、賃金などの待遇制度の見直しにも取り組んでいます。
さらにテレワークを導入した翌年には、制度の対象を拡大する動きが見られました。
これまで多かった妊娠中や介護中といった条件を越え、一定の資格以上を持つ従業員(約1.3万人)の従業員まで対象を広げたのです。
この新制度は2016年8月に導入され、従業員の対応だけでなく生産性向上も視野に入れています。
テレワーク導入事例:某大手インターネット会社E
某大手インターネット会社のE社が導入したテレワークの内容は、ノートパソコンやスマートデバイスを使ってオフィス以外の好きな場所で業務をすることができるというものです。
対象は全従業員で、利用者は前日までに上長の承諾を得て「どこでもオフィス」の開始と終了を報告します。
部署によっては就業終了メールに業務内容を記載することを義務づけているところもあるようです。
しかし、それ以外は特に細かな規定はありません。
利用日数に関しても導入当初は月2回が上限でしたが、業績が下がるような悪影響が見られなかったため、月5回までのトライアル期間を設けています。
テレワーク利用者は育児中の従業員が多く「子どもの具合が悪い」などの理由で出社できなくても、自宅にいながら仕事ができるようになり助かるという声があるようです。
ヤフーが導入しているテレワークは現在正社員のみを対象としていますが、今後は契約社員も対象に広げる意向を示しています。
現在、テレワークはグローバル時代に相応しい働き方であると評価されています。
導入企業が増え続けているところを見ると、企業や従業員、社会全体から見てテレワークの拡大が歓迎すべき傾向であることは間違いないでしょう。
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投稿日:2020年12月21日
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