13. 企業におけるバックアップの必要性

コンピューターやネットワークシステムは企業活動において欠かせない存在で、多岐に渡る業務でシステム化が図られ、様々な情報が膨大なデジタルデータとして保存されています。当然ながら、企業がこれらのデータを一瞬のうちに失ってしまったら、企業活動に大きな影響を与えてしまいます。

今回はそうならないためにも、企業におけるデータのバックアップの必要性についてご紹介したいと思います。

なぜバックアップをしなければならないのか? その必要性について

データをバックアップする目的は、大きく二つあると言われています。

一つ目は、データを消失した際の「保険」として行うものです。データとは記憶されたデータファイルだけでなく、システムの設定やネットワークのアプリケーションなども含まれます。これらのデータを消失してしまった後でも企業活動を変りなく継続していくために、バックアップは必要となります。

データが消失する理由は様々です。コンピューターやサーバーの故障や人為的なミス、ウイルスやハッキングといった外部からの悪意ある攻撃によるもの、また自然災害さえもデータが消失する原因となるのです。

これらのアクシデントはどんなに万全な体制でデータを守ろうとしていても完璧に守れるものではありません。よって消失した場合の保険としてのバックアップが必要になるのです。

二つ目は「証拠記録」として行うものです。これは情報漏洩や情報の改ざんといったリスクが発生した際の監視機能としてのバックアップになります。何らかのトラブル、情報改ざんの疑いなどが発生した際に、バックアップしておいた前回のデータと比較することで原因分析が図れます。

バックアップする方法

データをバックアップする方法は様々です。

CDやDVD、USBメモリやハードディスクといった外部記憶媒体を利用するのは一番手軽な方法です。データ量が多い場合はバックアップ用のファイルサーバーを用意するのが一般的で、これは規模を問わず多くの企業で取り入れている方法でしょう。

また最近ではクラウドサーバーを利用するのが主流になりつつあります。データそのものを企業内でなくクラウドサーバーの提供会社側に置くことで、災害などにより事務所に大きな被害が起きた場合でもデータが守られることがその大きな理由です。

バックアップは自動化しておくこと。

外部記憶媒体などにバックアップを行う場合は、個人による「手動」で行うことが多いかと思います。しかしながら毎日のバックアップが必要な場合は、その作業はとても煩雑になり、リスクを伴います。バックアップするためのファイルの選定作業を間違ったり、大切なデータを上書きしてしまったりといった人為的なミスが起こる可能性があります。

そのため、コンピューターのOSに付属しているバックアップツールや、ファイルサーバーに付属しているアプリケーション、クラウドサービスで提供されているアプリケーションなどを利用して、バックアップを自動化しておくことが大切です。

外部記憶媒体でのバックアップは情報漏洩のリスクも……

CDやDVD、USBメモリといった持ち運べる外部記憶媒体でバックアップをした場合は、データの持ち出しを可能にするので情報漏洩のリスクを伴います。悪意がなく持ち出されたデータも、何らかの事故により漏洩してしまう危険を潜んでいます。

このような外部記憶媒体を利用してバックアップを行う場合は、その管理方法や持ち出しについての規定をきちんとルール化して、社員及び関係者に徹底しておく必要があります。

企業が保有するデータは、替えの効かない重要な財産のひとつです。しっかりとしたバックアップをして消失する危険を防いでいただきたいと思います。

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